fc2ブログ

カード別使用感 BICYCLE

カード別使用感
04 /29 2007
色々なカードの使用感をメモしよう、の第1弾。
最初のカードは、みんな大好き「BICYCLE」

「BICYCLE Rider Back」
TVなどでマジックを観ていると大抵はこのカードが使用されています。
全世界でゲームやマジックに使用されており非常に信用されているカードと言えるでしょう。
フェイクカードやネタ物もこのカードで多く作られているので、カードマジックを始める人はこのカードを選択しておけば間違いありません。

このカードを作っているのはアメリカの「The United States Playing Card Company」、略してU.S.P.C.Cと呼ばれている企業です。
今や世界トップのトランプ製造会社ともいえるこの企業が設立されたのは1867年。
設立当初は起業した人達の名前を会社名にして、トランプではなくポスターなどを刷る印刷会社でした。
彼らがトランプを作り出しのは1880年代に入ってから。その後1894年にU.S.P.C社の名前になり、現在に至るまでに様々な企業を買収して拡大成長してきたのです。

U.S.P.C社のトップブランドとして今なお愛され続ける「BICYCLE」は、1885年から生産されてきた120年以上生産されているブランドなのです。
特定のカードゲームが遊び易いようなフェイスデザインのBICYCLEや裏模様の異なるBICYCLEなど、現在に至るまでにさまざまなBICYCLEブランドのトランプが作られてきました。

今も色違いやビンテージデザイン復刻版のなど色々な種類が販売されています。一番ポピュラーでマジックによく使用されている「RiderBack」の価格は450~600円くらいです。
ダースで買えば1つ300円前後で購入できるため、消耗品ですが値段を気にする必要もないですね。ジョーカーは2枚。同じ絵ではありません。
その他に「宣伝用カード」と、ポーカーのルールカードや数独が遊べるカードなどの「宣伝以外のカード」が大抵1枚入っています。
開封直後のすべり具合
「★★★★★」(5)
開封直後は若干滑りすぎると感じました。
ケースから出すとトップカードがサラサラと滑り落ちる感覚です。

裏模様の見た目
個人的に「★★★★★」(5)
マジック用として「★★★★★☆」(6)
白枠・上下左右対称と、マジックに適しています。
センターに自転車に乗っている2人の天使、四隅にもそれぞれ天使が描かれています。
Beeのように単純な模様ではなく、凝った模様で綺麗に見えるでしょう。
カラーバリエーションも多く、BICYCLEコレクションをしている人は多そうです。
今では「マジックといえばこれ」という模様ですね。

スプレッドのやり易さ、広がり具合
「★★★★★☆☆」(7)
開封後はサラサラしているため均一に広がってくれます。
インデックスが見えるくらいに広げようと思い、その思ったとおりの幅に広がってくれます。
カードの滑りもそれなりに長持ちし、多少の汚れや汗が付いてしまってもマット上でもテーブル上でも綺麗に広げることが出来ます。
ファン状に広げるのも綺麗にできますね。

リフルシャフルのやり易さ
「★★★★★☆」(6)
開封直後はカットしてテーブルにパケット置くとトップカードがスーっと動いてしまいます。
シャフルして揃えてもトップ何枚かが動いてしまうくらいなので、慣らすまでは気になる程度。
シャフル自体は行い易く、通常のリフルシャフルもフォールスシャフル問題なくスムーズに行えます。カード同士のくっ付くような質感は殆ど無いため、かみ合わせたパケットを揃える時も抵抗感なく楽にできます。

ファローシャフルのやり易さ
「★★★★★☆」(6)
カードによってかなり質の差がありますが、大抵のBICYCLEは簡単にファローシャフルが行えます。ただし昔のカードに比べて、ここ10年ほどに作られたカードの場合、スムーズにかみ合う「向き」が変わりました。
パーフェクトファローもやり難いということはありません。

カードの硬さ
「★★★★★」(5)
程よい張りと弾力があります。
沢山のカードを触っているとBICYCLEは比較的柔らかいカードであることが分かります。かといって耐久性に不安のある柔らかさではなくて、程よい弾力を持った「丁度良い柔らかさ」です。
また、BICYCLEの場合、開けた直後と暫く使った後で硬さに大きく差が出ます。強い弾力を持ったカードの場合、慣らしてもあまり硬さに変化は無いのですが、BICYCLEは結構柔らかくなります。

エンボス加工の有無

表面加工は「AIR-CUSHION FINISH」となっています。

何層構造か
3層構造になっています。
右側の写真はここまで扱ってきて(シャフルは大体8回くらいしたと思います)ナチュラルブレイクができるかどうかの写真です。
テーブルに置いた状態でナチュラルブレイクが分かります。
ブレイク部分からのカットが容易にできるまで、比較的短い時間で大丈夫そうです。同時に、カードの質が手のコンディションや環境によっては大きく変わっていくカードとも言えると思います。

値段との釣り合い
[#IMAGE|S3#]
まとめ買いであればワンデック300円前後ほどです。この品質でこの価格は破格です。

総評
今更ながら「質の良さ」を実感しました。
世界中で使用されているだけあって、手によく馴染んでくるカードです。柔らかく、滑りも良く、汚れさえ気にしなければ練習用として長く使える大変良いカード。使っていて安心できます。

表面のペタ付く感じは殆ど無く、フラリッシュにはもっと他のカードを使うと良いでしょう。

不満としては、やはり開封直後の「滑りすぎ」です。
リフルシャフルの後の揃える動作では、トップカードがスーっと前に動いてしまいます。
使っているうち慣れてきますが、最初は少々扱いづらい程度まで滑ってしまっています。
ある程度まで使い込めば丁度良い質になるのですが、丁度良い状態になってもその質がまた直ぐに変わってしまい、カードがヘニャってくる、滑りが悪くなる、と昔のカードと違って質の変化が早いと思います。

安い価格に良い質で、その質をそこそこ保ち、そこそこの耐久性を持ったカード。
カラーバリエーションも豊富ですのでマジックに使うにはもってこいのカードですね。
特に拘りが無ければこのカード一択で問題ありません。

コメント

非公開コメント

No title

このカードを購入したのは今から5年前になります。
初めて触った時はなんてよく滑るカードだと思いました。
使い始めた当時は滑りに自分の手が付いていかずカードを落とすことが続きました。
1つだけしか購入していないため、そのカードだけしか使わなかっため、すぐにダメになりましたが、まだカードの使用感など分からなかった僕はそれでも使い続けていました。
現在もこれは僕の思い入れのあるカードです。
僕がマジックを行うときはいつもこのカードの青裏を使用しています。
前田さんのようにタリホーサークルバック赤裏のみを使っていることを
意識してです。僕のちょっとしたこだわりです。

No title

使用感としては僕もマジックにはお勧めです。
適度な滑りは非常にマジックに使えます。

お勧めされていませんが僕はフラリッシュにも使えるものだと思います。
滑るには滑りますが、僕は慣れてしまったのかそれでもうまく扱えます。
柔らかさも適しているのでワンハンドカットのような技にも適しています。
柔らかいとカードがはじけて、固いカードだと手の負担が大きいです。
なのでこのくらいの固さは非常にいいです。

開封直後の滑りすぎは困りますが、私は開封直後はファンカードの練習をしています。初めからすべりがいいなら使わなきゃ損です。
よく滑るので均一に広がりやすく、ファンカードを実際に使っているように行えます。カードを落とさないようにする練習にもなります。
(といってもステージマジックとしてファンカードを習得しようとしているわけではないのですが…)

僕はマジック用にもフラリッシュ用にも使っています。
カラーバリエーションも非常に多いのでお勧めです。

No title

ご感想を有難うございます。
BICYCLEを初めて触った人は皆同じような感想を持つのではないでしょうか。「こんなに良く滑るトランプがあったのか」と。
ガフやバリエーションが多く自分でDF・DBを作る必要もありませんので汎用性が非常に高い使いやすいカードです。
特に拘らなければ何にでも使えるのがBICYCLEの良い部分でしょうね。

No title

そういえば新しい箱のBICYCLEの黒って見たことないですが、存在するんでしょうかね。生産はされて、、、ますよね?

No title

コメントありがとうございます。
僕も黒で新しいデザインは見たことないですね。なので、まだ生産され続けているのか分かりません。

あすぱら

トマト・お酒・カードマジック好き。
最近はレザーアイテムをチマチマ作っております。