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オムニバス

マジックじゃない話し
10 /02 2010
「使えるものは使っちゃえ」
僕、動画を作る時にほぼ必ず字幕とBGMを入れているんですが、Youtubeの動画の中にはあまり加工せずにそのままアップロードしているものもあります。
海外の方はカメラの前で喋りながら演じているのをそのまま撮ってアップしている方も多いですよね。そのまま肉声が録音されています。

考え方の違いなので、「そんなことないよ!」と思われる人も多いでしょうけど、僕は動画としてアップロードするなら、出来るだけ「動画で出来る事」を入れた方が、楽しいと思うのです。
分かりやすいのは、BGMですよね。撮った録画に後から音楽をかぶせて雰囲気をちょっぴり盛り上げたり出来ます。

次は字幕でしょうか。
動画ですから、生でマジックを見ている時よりも、一歩離れた距離で全体を一度に観る事が出来ます。
生でマジックを見るときは、演者の声とか腕の動き、目の動き、体の向き、色々な要素が働くので、見えている聞こえている理解している部分と、そうでない部分がありますよね。これは演者が意図的に誘導出来る事も多いですけど、動画の場合はひとつのフレームに全部入っている(そこしか見れないとも言えますが)ので、マジック的に言うと見られたくない部分も丸ごと見られちゃうんです。
俯瞰の映像とでも表現できるのでしょうか。
コインをパームしている手は、目の前で見せているなら「見えない部分(視界のみでなく心理的にも)」に持っていけますけど、動画で見せる場合はガッツリ見えていますよね。
フレームアウトさせれば良いのですが、それは動画のマジックで言ってみればひとつのタブーで、むしろ目立つかもしれません。
ここがもどかしい部分でもあり、マジックマニアからすれば「上手・下手」を評価出来る点でもあるのではないでしょうか。ただ、マジックの場合、必ずしもそこで「巧さ」が判断出来るものではないと僕は思うのですけどね。
そこで字幕の出番です。
もちろん「表現として分かりやすくなる」という点が一番大きな役割なのですが、マジックの場合、字幕を出せば大抵の人はそれを読みますから、そこでブレイク取ったり、次の準備をやっちゃう、という事も出来るようになるわけです。
これは生で見せる場合と大きく異なるポイントだと思います。

その次は効果音とかのエフェクト効果です。
BGMはBGMとして役立てておいて、演者の動きや現象にあわせて効果音を入れると、そこから先はマジック技術のレベル云々から、「観ていてどれくらい楽しいか」の領域になってきますよね。
僕は、動画としてマジックを見せるなら、この領域までやっちゃって良いと思うのです。
シルベスターピッチの人は生でそれをやってたりしますけど、あれはまさに映像の面白さをそのまま抜き出してきた、アニメーション表現独特の面白さがありますよね。
動画で出来る範囲であれば、マジックとして成立している範囲であれば、どんどん加工して「面白い映像」にしたほうが楽しいですよね。
ここまで書いて気づきましたけど、「楽しいですよね」ってのはつまり、作っている側が楽しいんですね。なるほどね。

「猫の尻尾」
チビさんとかメイさんの尻尾を見ていると、大体、考えている事とか感情が解るのですが、あれって猫自身は意識して動かしているのかな?
勝手に動いているような気もしますよね。
メイさんなんか、仰向けになって自分の尻尾を前足で捕まえて先っぽを舐めてたりしますので、猫からしても思い通りにならないものなのでしょうか。

「ツルっと」
手にかなり汗を掻く体質なので、マジックを見せるときは後半になるとカードが濡れたりコインが吹っ飛んでいくのですが、こんな手でも「お、便利じゃん」と思う時が、極々、稀にあります。
ディングルのセカンドディールはかなり有利になりますね。それ以外だと、コインのなんちゃらパスがやり易いです。というか、勝手に吹っ飛んでいきます。
「なんかやってー」と言われて500円玉を綺麗に消した時の効果の高さは多分、誰もが(マジックをやっているなら恐らくは)経験していると思うのですが、僕はこの濡れまくる手を利用してなんちゃらパスで袖やあの部分にINさせるのが、結構楽なのです。
最初の頃は、フェイクパスして、その直ぐ後になんちゃらパスで空の手(コインが握られているように見える方の手)の袖に「そいや!」とスリービングしていたのですけど、もうちょっと遠くてもいけるか?と思ってたら丁度よい所に丁度よいポケットがありまして、右側よりか、自分がちょっとだけ左向きでなら、消した後に袖を気にすることもありません。
・・・セカンドディールとこの消し方くらいかな、やり易いのは。


そういえば、皆さんスポンジボールは「テンヨー派」と「ゴッシュマン派」どちらでしょうか。
僕は初めて触ったスポンジボールがテンヨー製品だったのですが、その後にゴッシュマンタイプを触って、ポンと飛び出るくらいの弾力が好きになって以来、ゴッシュマン派です。

コメント

非公開コメント

No title

普段演じているものを動画に、特に喋りを削ってのものにするのは難しいですね。
だからこそ動画ならではのものがつくれるといいのですが…
音については、カードやコイン自体の音は残ってるといいなぁと思っています。
でもこれは生の演技に近づけるためで、「動画ならでは」なら残す必要はないのかもしれないですね。敢えて違う効果音をつけるのもアリだと思いました。

猫の尻尾、面白いですよね。よく遊んでもらってます。

No title

僕はテンヨー派です。
柔らかくて気持ちいいです。

No title

「ねこのしっぽ」という単語を聞いて
「いぬのさんぽ」の鏡文字のマジックを思い出してしまいました。

動画作りの話参考になりました!今度動画作る時にそうしてみます。

スポンジボールはテンヨー製しか触ったことありませんが
あのやわらかさはかなり好みです。

No title

字幕やBGMもやってみたいのですがやり方がよく分からないんですよね~

No title

コメントありがとうございます。

風船ガムさん
動画を撮る時は全く別の動きしてますよ、僕は。字幕を入れるので、10秒で終わる動作を30秒くらいかけたりしてます。動画だと2分掛かるマジックでも実際に見せるときは1分程度だったりします。
カードの音は特に気にしていませんけど、コインは音がかなり重要ですね。でも素のままだと「サー」っというノイズが入るので、BGMとの兼ね合いが難しい所です。

どどどどさん
テンヨーのスポンジボールはとにかく柔らかくて小さく出来る所が良いですよね。でも放っておくとちっちゃくなっているのが残念。水掛ければ直りますけど、ずっと昔に買ったモノは、もう小さいままで戻らなくなりました・・・

No title

reeclowさん
片倉さんのジョークトリックですね。僕は何かの本で読んだ記憶があるのですけど、その本には片倉さんのクレジットがなされていなかった(ような気がして)ので、つい最近まで片倉さんのトリックだとは思っていませんでした。

わたるさん
生で演じるときと、カメラを前にして演じるときは全然違います。
字幕の台詞とかBGMなんかは、マジックの領域とはまったく異なる考え方しないと効果的にくっ付けられないと思いますよ。
使えるフレーズを頭の中にメモしておいたりしておくと意外なところで使えます。
僕は演歌以外の曲なら何でも聴いているので、動画を撮る前にBGMだけ決まっている(使いたい曲がある)なんてことも結構多いですね。

No title

僕はテンヨーのしか買ったことがないから分かりません。でも、これほど小さくなるスポンジがあるのかと最初はびっくりしましたね。

でも、テンヨーのスポンジマジックの最後の3つ集まってでかくなるのは、ちょっとむずかしいなと思いました。

No title

コメントありがとうございます。
テンヨー製品は格段に柔らかくてきめ細かいので、触っていて気持ちいいですよね。
指先で隠せるくらいまで小さくして、ポンっと出現させる方法を何かで読んだのですが、ゴッシュマンタイプだとそこまで小さくするのが難しいのですが、テンヨー製は簡単です。
ただ、個人的にはテンヨー製のスポンジボールにもっとサイズのバリエーションがあればなぁ、と思います。
最後のビックボールにするのは独特の動作をしますけど、突っ込まれた事はありませんね。そのまま渡せないのが残念ですが。

あすぱら

トマト・お酒・カードマジック好き。
最近はレザーアイテムをチマチマ作っております。