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準備はちょいと大変だけど②

カードマジックの書籍から
05 /13 2009
ポーカーのテーブルにて。
マジシャン「あんたイカサマをしただろ」
ギャンブラー「おいおい、証拠でもあるのかい?」
マジシャン「俺が配ったのはクラブの3だ。Aじゃない」


カードマジックの中でちょっと他と趣向の違う「ギャンブルデモンストレーション」。カードを意のままに操れるテクニックを披露するとなると、やはり人は興味をそそられるようで。
無数に存在するデモンストレーショントリックの中で、「カードマジック事典」に載っているのは3つ。そのうちヴァーノンの「Poker Demonstration」を載せました。

「Poker Demonstration」 Dai Vernon
マジシャンはイカサマをお見せすると言い、4枚のAを取り出します。
軽くシャフルしたデックにAを載せて、説明を加えながらシャフルしていきます。
5人分のポーカーハンドを配ると、マジシャンの元に4枚のAが配られるのです。
もう一度同じようにポーカーハンドを配ってみます。2回目は普通のドローポーカーと同じように、手札から何枚かを交換できます。
配られた手札を見て「これは良い手ですね」「このカードを交換してみましょう」などと言いながら、それぞれの手札から数枚ずつ交換していきます。
一人目が交換すると「フラッシュ」、二人目が交換すると「フルハウス」、三人目は交換せずに「フォーカード」、四人目は交換して「フルハウス」となります。
四人とも強力な手札が揃いましたが、最後にマジシャンの手札を一枚だけ交換すると、なんと最強の「ロイヤルストレートフラッシュ」が完成するのです。


使う技法はオーバーハンドシャフルとカットだけで、綿密に計算しつくされた、なかなかドラマティックなデモンストレーションが演じられます。カードのセットは必要になりますが簡単に覚えられるものです。

しかし、カードマジック事典に載っている解説はあまりよろしくありません。
例えばセットの方法が書かれておらずオーダーだけ書いて「このセットを作ってね」だけで終わっています。事典の解説を読むと分かるのですが、あまりにそっけない解説でセットの意図が掴めませんし覚えられません。
それから台詞が殆ど省かれているのも残念です。シャフルする過程で述べる台詞がないとちょっとあからさま過ぎるデモンストレーションになってしまいそうです。

この手順は「The Dai Vernon Book of Magic」にしっかりみっちり解説されています。
セットの方法も図示されており、どういう意図でセットされるのか直ぐ分かりますしセット方法も書かれているため簡単に覚えられます。
台詞もしっかり書かれています。例えば、

「大抵の人はギャンブラーが秘密のテクニックでイカサマをする事を知っています。でもそれがどのように行われるのかは知られていません。今日はその秘密のシャッフルをお見せしましょう」
とか
「最初はプレイヤーの数の2倍だけシャッフルします。シンプルでしょ?」
とか
「もちろん、イカサマ師にはいつもパートナーがいて、都合の良い部分でカットしてくれるのです」

など、ヴァーノンブックを読んでみるとトリックの雰囲気がクッキリと見えるのです。
これはGanson氏の素晴らしい解説のお陰でもあるのでしょうね。
カードマジック事典ではたった2ページ分程度でしか書かれていないのが残念です。

セットが必要なトリックはそれだけで敬遠されがちですが(僕がそうなのですが)、それに加えて事典の解説があっさりしすぎで、やってみると面白いけれど実演してみる気にならないのかも、と感じたトリックでした。東京堂出版の「松田道弘のクロースアップ・カードマジック」にはほぼ原案で解説されているので、英語ヤダという場合はこの本がとても参考になります。

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あすぱら

トマト・お酒・カードマジック好き。
最近はレザーアイテムをチマチマ作っております。