カード別使用感 Bee Back No.67
カード別使用感
Beeというカードは1892年以来その品質を保ち絶大の信頼をもってカジノで使われ続けている驚異のブランドです。
もともとは「the New York Consolidated Card Co.」というトランプメーカーが生産していましたが、U.S.P.C社に買収されて現在に至っています。
今日はこのBeeの「Back No.67」という昔のカードの使用感です。
No.67ということはダイヤモンドバック以外の模様か?と思うかもしれませんが、現在と同じダイヤモンドバックです。
そもそも現在のBeeケースに書かれている「DIAMOND BACK」というのは、この「Back No.67」だったのではないでしょうか。
昔はBeeにも沢山の模様があったようですが、現在まで生産され続けているのがNo.67であり、その模様の名称が「ダイヤモンドバック」になったのだと僕は思います。
なので今日のカードもダイヤモンドバック。でも品質はかなり違います。
ジェリーやGoldenと同じ時期のBeeですから、その頃のカジノデックはこのBeeの品質でもって生産されていたのでしょう。ジェリーのような強烈な個性はありませんが、「ジェリーはこのBeeがベースだよ」と言われたら納得できる品質です。
興味のある方は↓からどうぞ。
もともとは「the New York Consolidated Card Co.」というトランプメーカーが生産していましたが、U.S.P.C社に買収されて現在に至っています。
今日はこのBeeの「Back No.67」という昔のカードの使用感です。
No.67ということはダイヤモンドバック以外の模様か?と思うかもしれませんが、現在と同じダイヤモンドバックです。
そもそも現在のBeeケースに書かれている「DIAMOND BACK」というのは、この「Back No.67」だったのではないでしょうか。
昔はBeeにも沢山の模様があったようですが、現在まで生産され続けているのがNo.67であり、その模様の名称が「ダイヤモンドバック」になったのだと僕は思います。
なので今日のカードもダイヤモンドバック。でも品質はかなり違います。
ジェリーやGoldenと同じ時期のBeeですから、その頃のカジノデックはこのBeeの品質でもって生産されていたのでしょう。ジェリーのような強烈な個性はありませんが、「ジェリーはこのBeeがベースだよ」と言われたら納得できる品質です。

興味のある方は↓からどうぞ。
「No.92 Bee CLUB SPECIAL Back No.67」
このカードは1940~1965年の間に生産されたカードです。
これはケースに貼ってある印紙のデザインからわかります。
トランプに税金が掛けられていた頃はどのデックにもケースにこうして印紙が貼られていました。この印紙のデザインは年代で変わってきましたので、この印紙を見れば大体どの時代のものか判断できるのです。
印紙の貼られているカードはもう殆どありませんので、もしこういうカードを見つけたら結構昔のものだと思ってよいでしょう。
同じデザインのケースで暫く生産されていたようなので、割と最近のBeeにもこのケースデザインがありますが、品質は異なります。
30~40年以上前のU.S.P.C社製のカジノデックと同じ質、ジェリーなどカジノデックのベースとなった質を、このBeeはもっているのです。ただ、印紙が貼られなくなった直後のカードであれば、これと同じ質のものもあるかもしれません。取り合えず、今日のこのBeeは半世紀くらい前の質で作られたカードということです。
ちなみに、使用感の中で一番古いのは「ELF Back No.107」で、これは80年前に生産されていたものです。
ケースは現在のものとデザインが少しだけ異なります。
[上部・下部]
[側面]
また、ケース裏面には「No.67」の表記があり、ジェリーなどのように現在のものよりも薄く頑丈に作られています。
ジョーカーやスペードのAは現在と変わりません。デュプリケイトジョーカーの代わりに保証カードが入っています。
この裏面ですが、現在のBeeよりも少しだけ”線が太い”ので、遠目で見ると少しだけ格子状の模様が太く見えます。
[赤が現在、青がNo.67]
ケースの蓋には印紙が貼られて封してありますが、他に接着剤のようなものでガッチリとくっ付いていますので、開けるのが大変でした。
開封直後のすべり具合
「★★★★★☆☆☆」(8)
現在のBeeよりも滑りが抑えられており、とっても良い具合です。手に持った瞬間に側面のなめらかさと滑り具合で他のカードと違うと分かるくらい高品質です。
裏模様の見た目
個人的に「★★★★★☆」(6)
マジック用として「★★」(2)
非常にシンプルなダイアモンド柄。好きです、このシンプルさ。
白枠で縁取っていないのでマジックに使用するには難しいデックですが、ギャンブルデモンストレーションでは使い勝手が増します。
ディール系のテクニックでは白枠の無い方が都合が良いですね。
スプレッドのやり易さ、広がり具合
「★★★★★」(5)
表質がツルツルスベスベで、現在のBeeやBICYCLEよりもカード同士の滑りが抑えられています。テーブルでもマット上でも綺麗にスプレッドできますが、少し慣らさないといけません。あと、綺麗にファン状にするのは難しいです。
リフルシャフルのやり易さ
「★★★★★☆☆☆」(8)
現在のBeeよりもかなり硬いため(Goldenよりも硬いです)好みによって変わると思いますが、このくらい硬い方が僕はやりやすいです。シャフルする際は丁度良い硬さです。
滑りすぎもなく、そろえる時の抵抗も殆ど無し。非常にシャフルしやすいデックです。
さすがBee、シャフルにおいて強さが出ます。
ファローシャフルのやり易さ
「★★★★★☆☆」(7)
側面がとってもなめらかで、軽くサクッとかみ合ってくれる良い具合ですが、カードがすこし反っているため慣れないとやり難いでしょう。
カードの硬さ
「★★★★★☆☆☆」(8)
ジェリーやGoldenよりも若干硬め。
ピンっとした張りがあり耐久性は非常に優れているでしょう。
エンボス加工の有無
有り
一応あるようですが、現在のBeeと全く違い、ツルツルペタペタした感触です。
バックとフェイスで違う加工で、どちらも非常に浅く凹凸があります。
それほどくっ付く感じはしませんが、ジェリーに似ています。
写真は現在のBeeと比べたものです。エンボス加工の見えないほうがNo.67です。
まるでスムースフィニッシュのようにツルツルですが、浅く凹凸があり手に吸い付くような感触で、とっても扱いやすい表質となっています。
ジェリーはバックよりフェイスの方が吸い付き感が強いですが、このBeeは両面同じくらいの吸い付き感(あまり強くありませんが)です。
表面は「CAMBRIC FINISH」です。
何層構造か
3層構造になっています。
値段との釣り合い
???
あまり見ないカードなのでちょっとわかりません。
もう数がないでしょうし、レアかと言えばレアですね。でも、僕みたいなマニアくらいしか探さないでしょうし、たとえ見つけてもわざわざこのBeeを高い値段で買う必要もないのかな、と思います。僕自身、触るまで現在と同じ質だろうと予想していました。
とっても良い質なのは確かですが、現在のBeeが好きな人にとってこのカードは必要ないでしょう。でも一回くらい触ってみると面白いと思います。
[フェイスのデザイン]
このBee No.67はフェイスのマークが現在のものよりも少し丸みを帯びています。
現在のBeeと比べてちょっとふっくらしているのが67です。
総評
まず手に持った瞬間側面のなめらかさに驚きました。
カード同士の密着感がとても程よく、現在のBeeやBICYCLEのようにファン状にするのは向いていませんが、滑り過ぎないこの具合は抜群に良いと思います。
まるで使い慣れているカードのように手にフィットするような印象を受けました。やはり「扱いやすさ」でBeeブランドは頭1つ飛びぬけています。
現在のBeeと違う点は
・硬い
・ツルツル
・側面がなめらか
・滑りが抑えられている
くらいです。現在のBeeは滑りやすく柔らかめに改良されていますので、その質が好きな人だとこのNo.67を触ったとき驚くかもしれません。それくらい質が違います。
現在のBeeより耐久性もあるでしょう。
カードの硬さや表質はジェリー、Goldenと近いものを感じます。というよりジェリーなどはこのBeeのブランドで作られているのでしょうから似ているのは当たり前かもしれません。ジェリーやGoldenを触ったことのある人であれば「あ、なるほどね」と納得のいく質でしょう。
フラリッシュに向いているような表面のくっ付き感ではありません。薄くて硬いですが、シャフルしやすい・ディールしやすいという点に特化しているような質に思えました。
ですのでフラリッシュより、白枠が無くても支障の無い現象のマジックやギャンブルデモンストレーションに使いやすいカード。素晴らしい質です。
ピンっと張りが強くカード1枚1枚の存在感があるような印象。
カード別使用感 目次
このカードは1940~1965年の間に生産されたカードです。
これはケースに貼ってある印紙のデザインからわかります。
トランプに税金が掛けられていた頃はどのデックにもケースにこうして印紙が貼られていました。この印紙のデザインは年代で変わってきましたので、この印紙を見れば大体どの時代のものか判断できるのです。
印紙の貼られているカードはもう殆どありませんので、もしこういうカードを見つけたら結構昔のものだと思ってよいでしょう。
同じデザインのケースで暫く生産されていたようなので、割と最近のBeeにもこのケースデザインがありますが、品質は異なります。
30~40年以上前のU.S.P.C社製のカジノデックと同じ質、ジェリーなどカジノデックのベースとなった質を、このBeeはもっているのです。ただ、印紙が貼られなくなった直後のカードであれば、これと同じ質のものもあるかもしれません。取り合えず、今日のこのBeeは半世紀くらい前の質で作られたカードということです。

ケースは現在のものとデザインが少しだけ異なります。
[上部・下部]



ジョーカーやスペードのAは現在と変わりません。デュプリケイトジョーカーの代わりに保証カードが入っています。

[赤が現在、青がNo.67]

ケースの蓋には印紙が貼られて封してありますが、他に接着剤のようなものでガッチリとくっ付いていますので、開けるのが大変でした。
開封直後のすべり具合
「★★★★★☆☆☆」(8)
現在のBeeよりも滑りが抑えられており、とっても良い具合です。手に持った瞬間に側面のなめらかさと滑り具合で他のカードと違うと分かるくらい高品質です。
裏模様の見た目
個人的に「★★★★★☆」(6)
マジック用として「★★」(2)
非常にシンプルなダイアモンド柄。好きです、このシンプルさ。
白枠で縁取っていないのでマジックに使用するには難しいデックですが、ギャンブルデモンストレーションでは使い勝手が増します。
ディール系のテクニックでは白枠の無い方が都合が良いですね。
スプレッドのやり易さ、広がり具合
「★★★★★」(5)
表質がツルツルスベスベで、現在のBeeやBICYCLEよりもカード同士の滑りが抑えられています。テーブルでもマット上でも綺麗にスプレッドできますが、少し慣らさないといけません。あと、綺麗にファン状にするのは難しいです。
リフルシャフルのやり易さ
「★★★★★☆☆☆」(8)
現在のBeeよりもかなり硬いため(Goldenよりも硬いです)好みによって変わると思いますが、このくらい硬い方が僕はやりやすいです。シャフルする際は丁度良い硬さです。
滑りすぎもなく、そろえる時の抵抗も殆ど無し。非常にシャフルしやすいデックです。
さすがBee、シャフルにおいて強さが出ます。
ファローシャフルのやり易さ
「★★★★★☆☆」(7)
側面がとってもなめらかで、軽くサクッとかみ合ってくれる良い具合ですが、カードがすこし反っているため慣れないとやり難いでしょう。

「★★★★★☆☆☆」(8)
ジェリーやGoldenよりも若干硬め。
ピンっとした張りがあり耐久性は非常に優れているでしょう。
エンボス加工の有無
有り
一応あるようですが、現在のBeeと全く違い、ツルツルペタペタした感触です。
バックとフェイスで違う加工で、どちらも非常に浅く凹凸があります。
それほどくっ付く感じはしませんが、ジェリーに似ています。
写真は現在のBeeと比べたものです。エンボス加工の見えないほうがNo.67です。

ジェリーはバックよりフェイスの方が吸い付き感が強いですが、このBeeは両面同じくらいの吸い付き感(あまり強くありませんが)です。
表面は「CAMBRIC FINISH」です。
何層構造か
3層構造になっています。
値段との釣り合い
???
あまり見ないカードなのでちょっとわかりません。
もう数がないでしょうし、レアかと言えばレアですね。でも、僕みたいなマニアくらいしか探さないでしょうし、たとえ見つけてもわざわざこのBeeを高い値段で買う必要もないのかな、と思います。僕自身、触るまで現在と同じ質だろうと予想していました。
とっても良い質なのは確かですが、現在のBeeが好きな人にとってこのカードは必要ないでしょう。でも一回くらい触ってみると面白いと思います。
[フェイスのデザイン]
このBee No.67はフェイスのマークが現在のものよりも少し丸みを帯びています。
現在のBeeと比べてちょっとふっくらしているのが67です。

総評
まず手に持った瞬間側面のなめらかさに驚きました。
カード同士の密着感がとても程よく、現在のBeeやBICYCLEのようにファン状にするのは向いていませんが、滑り過ぎないこの具合は抜群に良いと思います。
まるで使い慣れているカードのように手にフィットするような印象を受けました。やはり「扱いやすさ」でBeeブランドは頭1つ飛びぬけています。
現在のBeeと違う点は
・硬い
・ツルツル
・側面がなめらか
・滑りが抑えられている
くらいです。現在のBeeは滑りやすく柔らかめに改良されていますので、その質が好きな人だとこのNo.67を触ったとき驚くかもしれません。それくらい質が違います。
現在のBeeより耐久性もあるでしょう。
カードの硬さや表質はジェリー、Goldenと近いものを感じます。というよりジェリーなどはこのBeeのブランドで作られているのでしょうから似ているのは当たり前かもしれません。ジェリーやGoldenを触ったことのある人であれば「あ、なるほどね」と納得のいく質でしょう。
フラリッシュに向いているような表面のくっ付き感ではありません。薄くて硬いですが、シャフルしやすい・ディールしやすいという点に特化しているような質に思えました。
ですのでフラリッシュより、白枠が無くても支障の無い現象のマジックやギャンブルデモンストレーションに使いやすいカード。素晴らしい質です。

カード別使用感 目次
コメント
No title
Beeの製造日入りのデックを複数確認したところ
P(Tally-ho)が1989年,Jは2007年でした。Dが2003年。‥‥‥なんだか合わないようですが、「I」は飛ばされているのかも。
他はスマトラ募金デックがGでした。
2008-12-28 15:22 mi URL 編集
No title
ただ、Beeのカジノデックなどに入っている製造年月日の書かれたカードと、そのデックのアルファベットが1~2年ずれていることもありますので、「大体そのあたりの年」程度の参考です。
その図によると、Pは1991、Jは2007、Dは2002と、miさんのコメントにある年代と合っていたり少しずれていたりしますね。
I、O、Qは無いとされています。
2008-12-28 23:18 k_motonari URL 編集