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Four Aces

マジックの話し
02 /15 2007
カードマジックのなかで古典的な現象の「Four Aces Assembly」は今でもヴァリエーションが多く作られているほどの超名作ですね。
ダイ・ヴァーノンはエースをいっぺんに集めず、一枚ずつマスターパケットに飛行させる「スローモーション・フォア・エース」の現象を作り上げています。
このテーマだけで何冊も本が書けそうなくらいヴァリエーションが多く、それだけマジシャン達の心を掴んでいるということでしょう。

僕はあまり演じたことがありません。
このトリックはパケットの中でエースが消えていくのですが、僕にはそこがどうもまどろっこしく感じられてしまいます。
ラリー・ジェニングスはエース以外のカードを使わない、言わば「究極のFour Aces Assembly」とでも言うべきトリック「オープントラベラー」を作りました。
これは人に見せるには相当練習しないと無理でしょうが、このようにスッキリしたシンプルな現象になればやってみたいと思っています。

フィル・ゴースドスタインの「JumpingBeanAces」はシンプルなFour Acesです。
今日はこれを紹介。「パケットトリック」(東京堂出版)に解説が載っています。
この本はカードマジックが好きな方なら必読です。今度詳しくご紹介したいと思います。

「JumpingBeanAces」
4枚のエースのうち1枚をマスターエースとし、それ以外のエースをマスターエースの上方に並べます。Tフォーメーションですね。
マスターエースにデックから3枚のカードを配ります。
デックからジョーカーを抜き出し、魔法のカードだと説明します。
ジョーカーでマスター以外のエースをひっくり返していくと全てキングに変わっています。
マスターエースとその上に配った3枚のカードをひっくり返すとエースが全て集まっています。
最後に魔法のカードのジョーカーがキングに変わり、エースとキングのFour of a kindが揃っているというわけです。

なかなかスピーディーで綺麗な終わり方だと思います。
最後にジョーカーがキングに変わっているところがなんともお洒落じゃないですか。
Four Aces Assembly自体あまり演じませんが、JumpingBeanAcesならさらりと演じられて後味さっぱり。気に入ったトリックになりました。

松田道弘さん著作の「現代カードマジックのアイディア」(東京堂出版)では「JumpingBeanAces」の改案を書かれていますが、原案の方が遥かに演じやすく、面白いと思います。
僕は「デュプリケート・ジョーカー4枚」とTフォーメーションを作るときにマスターエースの所に2枚重ねて置く、という解説を見て練習する気が失せました。

デビッド・カッパーフィールドもステージで「Four Aces」を演じています。
祖父に教えてもらったトリック、という何とも心温まるストーリーで演じられていますが、あれはクロースアップでは無理があります。ステージならではの現象だと思います。

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あすぱら

トマト・お酒・カードマジック好き。
最近はレザーアイテムをチマチマ作っております。