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壮大なおふざけ

本の話し
10 /23 2007
なかなか忘れられない本を紹介します。
グロテスクで奇怪な描写にどこかユーモアの感じられる奇妙な物語。
それが爽快な語り口で綴られた小説。読み終えても、暫く経つとまた読みたくなる不思議な不思議な物語。

パラダイス・モーテル
エリック マコーマック / / 東京創元社

むむ、イメージが無いのは残念です。

著者のエリック・マコーマックはこの小説の前に短編集も書いています。
その内容とも少しだけリンクする部分があったりなかったり。一方を読んだらもう一方も読むことをお勧めします。
さて、どんな内容かというと・・・・・・・

主人公は昔、死の床に伏していた祖父からある奇怪な事件の話を聞く。
時が経ち裕福な中年となった主人公はその事件を調べてみる気になった。事件に関わる4人の子供の運命は奇怪そのものであった・・・・・


と言ってもジャンルはホラーやミステリーではない。「ポストモダン小説」と呼ばれるようだけど、僕にはよく理解できない。ジャンル付けの難しい内容です。

物語の始まりは主人公とその祖父の関わりから。
かなりグロテスクと思われる描写も多いが、割と軽く読める。ある程度ストーリーのある狂った夢を文章にしたら、こんな感じになるのだろう。想像力をフル稼働させて読み進めていかないとついていけないかもしれません。




と、言えるのは最後の3ページを読む前まででした。
僕は思わず「・・・・・やられた!」と笑ってしまったクライマックス。

長い文章に慣れていないと読むのが苦痛になってしまうかもしれませんが、本好きの方にはお勧めの一冊です。
最後のページを読んだ後の反応は恐らく二通り。
思わず笑い出すか、怒って本を投げ出すか。

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あすぱら

トマト・お酒・カードマジック好き。
最近はレザーアイテムをチマチマ作っております。