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Bill Goldman冊子その壱

マジックの話し
02 /07 2007
BillGoldman、この人の出す冊子は簡単で効果の大きいトリックが多い。
今日はその壱として「MENTAL YARN」をご紹介。
その弐以降はおいおい書いていきますね。

「MENTAL YARN」
マジシャンは、相手の考えている事がなんとなく分かる時があると言います。
まず観客に「奇数」と「偶数」どちらかの言葉を考えてもらい、マジシャンに念を送ってもらいます。が、マジシャンは見事に外してしまいます。
「ん~、やっぱり漠然としたものだと上手くいきませんね」
次にマジシャンは紙に1~10の番号を書き、その横にそれぞれ単語を書いていきます。
単語は精密機械、甘いおやつなど抽象的なものです。そのリストを観客に見せ、
「奇数か偶数だと分かりませんでしたので、もっと具体的なものを思い浮かべてください」
「先ほど考えたのが偶数なら、ここに書いてある2,4,6,8,10番の単語から、奇数なら1,3,5,7,9の単語から1つだけ、思い浮かべてください」
観客が覚えたらその単語を同じように考えてもらいます。
「もうちょっと具体的なイメージで、、、、、、、ん~、もう少しでわかりそうなんですが」
「今考えている単語も少し抽象的なので、より具体的な単語を連想してもらいましょう」
「今から私が言っていく単語のなかに、貴方が今考えている単語から連想できるものがあったら、今度はそれを思い浮かべるようにしてください」
マジシャンは口頭で単語をゆっくり言っていきます。自転車やガラスのコップなどです。
観客が単語を連想できたと言ったら
「ではその単語をイメージしてください。あぁ、なるほど、分かってきましたよ。では手をお椀のようにしてもらえますか」
観客が手をお椀のようにひろげたらマジシャンは何かを渡すジェスチャーをして
「これが、貴方が今考えている○○(例:腕時計)です」
と相手の考えている単語を当て、終わります。


上に書いた現象は僕が演じているスタイルです。
より具体的な単語を連想していってもらい、最後に一番具体的な単語を当てる、という形にして演じています。
手順の骨組みは、奇数か偶数→単語リスト→連想用の単語リスト→当てる、というもの。
何の質問も無しで相手の連想した単語を言い当てる事ができます。

冊子には単純に、単語リストを渡して単語を見てもらい、更にもう一枚の単語リストから連想してもらう形で解説されています。
単語リストも付いてきますが、原理が解れば自分で新しく単語リストを作る事が出来ます。
僕はリストの最初の一枚はその場で書き、連想してもらう単語は口頭で伝えています。
これなら即席でも出来るので大変実用的です。単語を覚えなくてはなりませんでしたが。
それからこのトリックは電話でもメールでも、言葉が伝われば演技可能です。

観客の受けは非常に良いですね。
「これが、貴方が今考えているハサミです」と当てて見せると、ちょっと気味悪がられます。
ただし成功率100%ではありません。
かなりのひねくれ者が相手の場合、連想してもらった単語が外れる可能性があります。

現象を文章で書くと長ったらしいですが、観客の頭の中で作業が進んでいくので本当に心を読んだように見えます。簡単ですし、覚えていると大変重宝するトリックになります。

MENTAL YARNと似たトリックに「BRAIN WAVER」があります。
即席で出来ませんが(やろうと思えば可能。ちょっちメンドクサイ)成功率ほぼ100%です。
いずれBill Goldman冊子その弐で紹介します。

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あすぱら

トマト・お酒・カードマジック好き。
最近はレザーアイテムをチマチマ作っております。