というわけで2014年の四月馬鹿はティッシュでした。
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はいこんにちは。
世間はゴーストライターがSTAPしているのを尻目にタモリさんの番組がグランドフィナーレのなか、桜が満開ですね。
桜が咲く季節、ということはつまるところ花粉が飛び散りまくっている恐ろしい状況でして、私もティッシュが手放せない日々を過ごしております。
おっと、思わず最初のティッシュワードが出てしまいました。
そうですそうです、例年通り新年度はやはり使用感で始めましょう。
我々ティッシャーの間ですっかりお馴染となった新年のティッシュ使用感。
まだまだ新参者の私ですが、恐れ多くも毎年参加させて頂いておりますこの企画、前回は我らがティッシュ王子ことパルプーさんがカシミヤ特集をされておりましたので、私はそれに便乗する形で「Scottie カシミヤ」の使用感を載せました。
その記事はパルプーさんにもご覧いただけたようで
「まだまだカシミヤタイプの魅力を文章に乗せきれていないけれど光るものがある」
とコメントいただいたことは私の一生の誇りとなりました。
さてその流れで、というわけでも無いのですが、そろそろ私も「元祖」に挑戦しても良い頃合いではなかろうかと思いまして、今回の使用感は国内ボックスティッシュの元祖である「スコッティー」とさせて頂きました。書きながらもこの大いなる挑戦にドキドキしております。
では早速はじめましょう。本日の使用感は1964年に山陽スコット(現:日本製紙クレシア)から発売された国内初となるボックスティッシュ「スコッティ」です!
「Scottie」
テッシャーの仲間内でこれに挑戦することが一つのステイタスであることは言うまでもありません。
皆様ご存じの通り、日本製紙クレシアさんが発売しているボックスティッシュです。ボックスティッシュの元祖、そして現在に至るまでバリバリの現役として活躍されており、我々が敬意を込め発売当初の企業名を付けて「山陽のスコッティ」と呼んでいる偉大なるティッシュですね。
山陽スコットさんがティッシュ発売の一年前にトイレットペーパーを発売したことは周知の事実です。この山陽スコットさんのおかげで日本ではトイレットペーパーとボックスティッシュの二大生活紙製品ファンの派閥が対立せず、まっこと平和に共存し、またお互いを高め合う会合を毎年二回、春と秋(花粉の時期ですね)に有明で行うことはマスコミにも取り上げられるほどの文化となりました。
しかし花粉アレルギーの人々の間では「ティッシュで鼻をかむトレンディ派」と「トイレットペーパーで鼻をかむレイジー派」の対立が年々激しくなってきており、つい一昨年にスイスで行われた「ティッシュorロール国際投票」では投票率の低さと一部ロール派の投票ボイコット、過激派の投票場襲撃未遂など様々なトラブルが続出してしまいました。
投票を続行し多くのトラブルにも関わらず話し合いの場に落ち着けたIELS(イエルズ:国際生活必需品協会)のエッセンシャル・ペーパー会長の
「花粉を憎んで紙を憎まず」
という言葉は、それまで対岸の火事として傍観を決めていた我々ピュアティッシャーの心にも深く刻まれました。
ちなみに、ペーパー会長のお孫さんであり世界的人気歌手のウェット・ペーパーさん、彼女のサードシングル「NO PAPER, NO LIFE」はあまりにも有名ですが、この曲が世に出るまでを綴ったドキュメンタリーが来週の月曜日に放送されるので要チェックです!
おっと話が逸れてしまいましたね。山陽スコッティに戻しましょう。
まずパッケージ。

5箱ひと組での販売ですね。
フィルムは透明タイプ、箱ティッシュのデザインが前面に押し出させるためブランドイメージの植え付け効果は抜群です。

この印象的なストライプデザインはグラフィックデザイナーの松永真さんによるものです。松永さんは企業ロゴなどを多く手がけている日本を代表するデザイナーです。
ストライプはボックスの側面のみで上下面はシンプルな一色になっていますね。非常に潔くシンプルながら生活に溶け込む素晴らしいデザインと言えます。ティッシャーの間でストライプ模様のことをスコッティと呼ぶのが一般的になっています。

開封直後の質感:5Tis
ティッシャーの間で言うところの「ファーストコンタクト」です。開封してから最初の1枚を取る際はスムーズに取ることができます。

角を摘まんで引っ張る三角法でも形が崩れることがなく、良い加減を維持していますね。
セカンドインパクト:3Tis
1枚を取った後、2枚目の形は若干マイナスとさせて頂きました。
この部分が優れているボックスティッシュは2枚目の中央部が自然と上に伸び、摘まみやすい形になりますが、スコッティは中央部が潰れる形、「ねこみみ」状態になります。中身が減ってくるとこれはいくらか改善されます。

合わせ面:3Tis
一般的な2枚合わせ、合わせ面の粗さがだいぶ目立つものの、コストと使いやすさ、肌さわりなどには十分配慮され、バランスよく仕上がっていますね。


ただ、残念ながら合わせが大きくずれている場合も多く、合わせに完璧さを求める方々からはマイナス評価をもらってしまうかもしれません。

吸水性:4Tis
ティッシュの命とも言える吸水性については特に問題ないように思えました。

やはり3ランクほど上のティッシュと比べると、厚さやフンワリ具合が足りない分、吸水力も落ちてはいますがティッシュとしての役割は十二分に果たせるレベルで完成されているため「フンワリ同盟」や「水気たっぷり協会」の人でない限りここに不満は出ないでしょう。
速乾性:343秒
「もったいない連盟」が発足して早6年が経ちました。
彼らの提唱する新たな基準「どれくらいで乾くのか」については賛否が分かれるでしょうが、一応今回の使用感では記しておきました。
僕は1枚のティッシュを何度も使用するタイプではないのでこの項目についてはタイムを記すのみで、細かい感想などについては控えさせて頂きます。
まるめーたー:5Tis
1枚のティッシュをどれ位まで丸められるかについて。
一般的な2枚合わせティッシュの基準を満たす15~17mmの範囲に収まり、水分が多ければ10mm程度まで可能となります。

ゴミ袋の節約やごみ箱スペースの確保にも重要な影響を与える「まるめーたー」ではそこそこ優秀な数値と言えますね。
総評
やはり元祖はそつなくこなす。そんな印象が強いティッシュですね。
日常生活においては吸水性やまるめーたー、そして価格のバランスがとても大切ですが、この3点をきっちりおさえている優秀な万能選手と言えるでしょう。
またパッケージデザインもシンプルでありながら安心感のあるもので、裏面にはしっかりとイラストで箱のたたみ方などを記載している優等生ぶり。カラーバリエーションも多く、決して派手ではないのに見つけやすい存在感はまさにティッシュ界の重鎮。
強いて残念な点を挙げるとするならば合わせ面の粗さや2枚合わせのズレです。
特にズレは気になる方々が増えている近年ですから無視出来ないマイナスポイントになってしまいました。そして紙の耐久度の低さやケースのツヤ加工などは、高級カシミヤタイプなどと比べられない程度のものですね。
しかし価格のランクが異なるため高級タイプとの比較は参考になりませんし、現在のところスコッティが元祖でありトップランナーの一人であるという認識は揺るがないでしょう。
スコッティに始まりスコッティに終わる。これが一つの基準であり、完成形でもあるのでしょう。
高級タイプや水溶性タイプが多く登場するなかでも、安心感を与えてくれる貫禄がありますね。
