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猛暑につき体力と気力ゼロ

マジックじゃない話し
07 /29 2007
なんでしょう、この暑さは。
自分の足元からムワっとくる熱気はまさにコンクリートジャングル。

そんななか参院選の投票箱の前でエアコンも効かさず座っている人たちには敬意と畏怖を感じます。僕なら倒れちゃいます。

エアコンを入れるのはあまり好きじゃないので窓を開けて風を通すのですが、その風が温かい・・・・・。

エアコンや扇風機の涼しさとは違う涼しさが日本にはありますよね。
夏になるとTVでも多く見るようになる怪談話。
怖い話を聞いて寒さを感じるのは日本人独特の感覚だそうで。
怪談は「びっくり怖い」よりも「うすら怖い」。
あの背筋がゾクっとくるのを「寒さ」「冷たさ」と感じる日本人を、僕はとても詩的な感覚を持っているように思える。
怪談話は苦手。でも情緒溢れていると思う。
怖い話を読みたい方はこのサイトなんかを見てみると怖い体験ができるかも・・・・。
注:トップページに怖い画像があるので苦手な方は止めておきましょう。結構怖いです。

Card Under The Glass

マジックの話し
07 /26 2007
今日も暑かったー。
まだ蝉の声は聞こえてきませんが、真夏日の毎日。
熱中症には気をつけましょう。

「Card Under The Glass」
観客にカードを一枚引いてもらいます。ハートの7としましょう。
カードを戻してもらいよくシャフルしてから4つのパケットに分け、2つをひっくり返して表向きのパケットと裏向きパケットを交互に並べます。
4つのパケットを順番にリフルシャフルで混ぜてしまい表裏の混ざったデックを見せます。
お決まりのオマジナイ、指パッチンをしてカードをテーブルに広げると・・・・・・なんと!やっぱり裏表の混ざったままです。
しかしよく見ると表向きになっているのは全てハートのカード。
それもハートの7以外はA→2→3~J→Q→Kと順番通りに並んでいます。
一枚ずつ抜き出していきますが、ハートの7だけありません。
マジシャンが脇の飲み物が入ったグラスを示すとその下にハートの7が置かれているのです。

バーでマジックをされる人はかなり上手に演じているのではないでしょうか。
「グラスの下から」という条件ではバーが最適です。

「オチ」が命、というか、その部分が全てのマジックなので前半は人によって違います。
基本的にカード当てがメインでしょうけど、アンビシャスカードをする人やトライアンフの人、僕はトライアンフみたいな事をしています。
ですからマジックが始まったときに、「あ、これはカード・アンダー・ザ・グラスだな」と予測できないのでマジックをしている人間が見てもオチで楽しめるマジック。

グラスだけではなくカードケースやその他小物なら何でも使えるので是非マスターして、この「いつの間に・・・・!」的なオチで楽しませましょう。
J.C.Wagner氏のDVD「Commercial Magic」はこのマジック含めお勧めできます。

僕はグラスを使って演じる場面が滅多に無いのですが、カードケースの下から出てくるよりはグラスを使う方がカッコいいしどことなくお洒落な感じ。
ただし、グラスを使うときに気を使う点が一つだけあります。
「音」です。
グラスが置かれているシチュエーションでは普通クロースアップマットなんてありませんから、どうしても慎重になってしまいます。
良い方法を知っている方がいましたら、コッソリ教えてください。冷たいドリンク入りだとカードが濡れて・・・・・

オムニバス

マジックじゃない話し
07 /23 2007
「スミマセン」
「なんで謝られたのか分からない」
外国暮らしをしていた後輩君から聞いた話。

何かというと、お買い物でレジの人にお金を渡す時「あ、スミマセン」と言われたのが不思議だったそうです。

そういえば日常の会話で「スミマセン」はよく聞きます。
バイトしていると、物腰の柔らかそうなおばさんはよく言ってます。
商品カゴをレジに置くときに「スミマセン」
お釣りを渡すときに「スミマセン」

この「スミマセン」は、はっきりとした意味を持たない会話のクッションのような役割をもつもので、別に、悪いことをしたから謝る、というのではなく、どちらかというと「お手を煩わせてゴメンネ」みたいな意味合いで使われているんだよ。

と、説明してみました。
おお、その場で取り繕ったにしてはまともな回答だ・・・・。ナイス、自分。

「花火」
夏はどちらかというと好きじゃない季節。汗かくし虫がいっぱいの季節。
だけど浴衣と花火は大好きなのです。今年も横浜で花火が上がるそうで。
これまでも何回か見に行ったのですが、人が多い多い。
花火が上がると皆が上を見て「おおー」と声を上げる。
お酒片手に眺めていると「夏だなー」なんて思ったり。

「写真集」
たまたま本屋で見つけた猫の写真集。
表紙に惹かれて手に取ったら僕の足はいつの間にかレジ前へ。
値段を見ていなかったのですが、レジのお姉さんから「2100円です」と言われ「うぉ以外に高い・・・」。
お釣りと商品を手渡されて「あ、スミマセン」。でた、スミマセン。
「101匹にゃんこ」という本、今度紹介します

インターセプト

マジックの話し
07 /21 2007
喉と目が痒くて鼻水が出ます。
この時期に花粉・・・?

さて、今日はフェザータッチさんから発売され話題になった「インターセプト」というカードトリックのご紹介。
即席で出来るカードトリックの傑作じゃないでしょうか。

「インターセプト」
デックを観客に渡しよくシャフルしてもらいます。
裏向きにスプレッドし10枚ほどのカードを観客に選んでもらいます。
フォースなどは一切使わず完全なフリーチョイスです。
観客にその10枚ほどの中から一枚を「見て覚えてもらいます」
もし気に入ったカードが無ければもう一度10枚程度を選びなおしてもらいます。
注目すべき点は、マジシャンは抜き出してもらったカードを一切見ない点です。
カードを覚えてもらい全てのカードを戻してもらってシャフルします。
マジシャンはデックをゆっくりと広げて見せていき、覚えたカードが出てきたらそのカードを強く想ってもらいます。
「今、そのカードだ、と思いませんでしたか?」と、その想いをキャッチしたマジシャンは続けて1,2個の質問をします。
この質問とは「赤いカードじゃないですか?」などの、簡単で、1枚のカードを特定することは出来ないような質問です。
マジシャンはカードを一枚取り出し観客に渡します。もちろんそれは覚えてもらったカードです。

フェザータッチさんの商品説明には「質問する」ことが書かれていませんが、1つか2つの質問が必要です。

タネを知る前に是非とも誰かに演じてもらうのをお勧めするマジックです。
原理は特に新しいものではなく、ヴァーノンの作品にも似たトリックがあります。
準備は一切不要で52枚揃っていないデックでも演じられます。
即席で演じるのにかなり重宝するトリックになるでしょう。

難しい技法は一切使いません。
あるシャフルが出来ればすぐに演じられますが、実際に人前で演じるにはテクニック以外の部分で練習が必要です。
「当てる」のではなく、「心を読む」という演出。このマジックには必要なのは雰囲気を本物にする演技力です。マジシャン相手でも上手に演じれば十分「追えない」トリックです。
◎をつけてお勧め。

蚊取り線香

マジックじゃない話し
07 /18 2007
何という名称か忘れましたけど、コンセントに繋いで蚊を落とすやつ、あれだとコンセントの位置が遠すぎるので昔懐かしい蚊取り線香を買ってみました。

窓の外に蚊取り線香を置いて火をつけると、なんだか懐かしい煙のにおい。
・・・・・・・・ちょっとけむい。

と書いておいて「蚊取り線香の写真を撮って夏っぽくするべー」と思いデジカメ準備。
「こういう風に撮れたらいいなぁ」と思いつつシャッターを切る楽しさは、このブログをはじめてから気づいたこと。
撮影って結構面白い。

今回は蚊取り線香と、煙が漂うのを撮ってみたかったのですけど、煙とか線香の火がどうにも上手く撮れず。
なので今日は蚊取り線香の写真無し。写真撮るのって難しいですねー。

カード別使用感 STUD Playing Cards

カード別使用感
07 /16 2007
昨日台風が来たと思ったらいつの間にか去ってました。
今はしとしと雨が降っている横浜です。

ちょっと今更な感じがしないでもない「STUD デック」の紹介。
フレンチドロップで発売されすぐに品切れ状態になってます。
そんなに良いカードなの?と思い試しに購入。
商品説明には「米国大手ディスカウントショップの宣伝用カード」「ガイ・ホリングワース愛用」「Fines Qualityの文字に違わず素晴らしい品質」などなど書かれています。

「STUD Playing Cards」
価格はフレンチで600円。宣伝カードが2枚、お店の宣伝が書かれています。
大手ディスカウントショップというのは、宣伝用カードによるとwalgreens.comのようです。そこのネットショップでもSTUDデックは売っています。
フレンチで売っているものには「POKER」の文字が書かれていますが、ここで売っているケースには「Pinochle」 の文字。
ピノクルというのは48枚で行うカードゲーム。輪ゴムと指輪のマジックのことじゃありません。
フレンチで売っているのともしかしたら何か違うかもしれません。
[追記]
ピノクル用のデックは52枚揃っていないので、マジックには使えません。

現在手に入るSTUDには2種類3種類あります。1つは今回のSTUD、2つ目は古いSTUD、そして3つ目が、今回のSTUDと古いSTUDの間の期間で生産されていたもの。
左の写真が今日のSTUD、右の写真の右側のケースが古いSTUDです。この3種類は質が違いますので別々にレビューしています。
生産されていた時期に並べると以下のようになります。

Old STUD①
古い紙質のSTUD。恐らく90年代前半のカード。

Old STUD②
①の後に製造されたSTUD。恐らく2000年あたりで作られたカード。

STUD新しいSTUD。



この3つはどれも品質が異なり、どれも既に生産終了のカードです。

今回のSTUDは一番新しいものですが、これも既に生産終了だそうです。
ジョーカーは完璧なデュプリケイト、お馬さん。バック柄はなんか複雑な模様。スペードのAはちょっと上過ぎない?という位置に描かれています。

開封直後のすべり具合
「★★★★★☆」(6)
空けた直後から滑り過ぎということはなく、丁度良い感じです。

裏模様の見た目
個人的に「★★★★★」(5)
マジック用として「★★★★★」(5)
どことなくBICYCLEっぽいけれど、ちょっと無機質な感じの模様。
マジックに使うには申し分ないです。BICYCLEの赤よりも深い色合いの赤です。

スプレッドのやり易さ、広がり具合
「★★★★★☆」(6)
ちょっと好感触。滑らかさがよくわかりました。
気持ちよく広がってくれます。

リフルシャフルのやり易さ
「★★★★★」(5)
普通にやり易いです。BICYCLEと比べると親指の手触りが滑らかです。

ファローシャフルのやり易さ
「★★★★★」(5)
特に変わった点はないと思いますが、BICYCLEよりもかみ合わせの時滑らかです。

カードの硬さ
「★★★★★」(5)
硬過ぎず柔らか過ぎずの微妙な硬さ。
柔らかいような印象は受けますが、実際はBICYCLEよりも若干コシが弱い程度で、殆ど同じだと思います。程よい弾力もあり、耐久性は普通そうです。

エンボス加工の有無

表面加工は「LINEN FINISH」となっています。スベスベしています。

何層構造か
3層構造になっています。

値段との釣り合い
[#IMAGE|S1#]
BICYCLEより若干高いようですが、品質は良いので釣り合いは取れていると思います。

BICYCLEとマークと絵札の描かれ方が違います。ダイヤの9は左側の丸っこい描かれ方が、キングは右側の線の薄い描かれ方が、それぞれSTUDです。
ちなみにARRCOと同じデザインです。

総評
フレンチさんでべた褒めしていたのですが、触ってみると「そんなに褒めるほどかな・・・?」という感触でした。人それぞれだと思います。

滑り方が少しだけBICYCLEと違います。
少し使い込んでくるとMasters Editionのさわり心地に似ているかも、と思ってきました。表面がBICYCLEに比べて少しすべすべしており、滑り心地もSTUDの方が軽いように感じられます。

絵札の顔はBICYCLEと比べると線が薄く絵柄も少し違います。
お値段はそれほど高いわけでなく、品質もそこそこで扱いやすいですが、ディスカウントショップの宣伝用デックとのことですので、皆が使うメジャーな存在として出回ることはないかもしれません。僕はフレンチさんでしか売っているのを知りませんし。

皆が使っているBICYCLEは使いたくない、という人が同じような品質のデックを探したらここに辿り着くだろうなぁ、そんな感想でした。
カード別使用感 目次

リモコン死す

マジックじゃない話し
07 /15 2007
まだ買ってそんなに経っていないコンポのリモコンがお亡くなりに。
iPodとも連携していたので凄く不便になってしまいました。

ベッドの脇に置いてあったのでよく床に落としていたのですが、やっぱりそれが原因かなぁ。
リモコンだけで売ってるといいんだけど・・・・

気分転換に手を伸ばしてCDセット。
シャッフル再生にしようと手はリモコンへ。
ボタンを操作しコンポは無視。

うぅ・・・・無くなって分かる大切さ

ニュースの話

マジックじゃない話し
07 /13 2007
携帯電話の普及によって固定電話の番号や知人の誕生日が覚えられなくなっている、というニュースを読みました。
自分の頭で記憶しなくても、携帯電話のメモリー機能でまかなえる現代では単純な情報を記憶する能力が低下しているとのことです。

Yahoo!ニュースの記事。
ダブリン大学トリニティ・カレッジのイアン・ロバートソン教授(心理学)は「人々は覚えることが多くなった現代社会で、記憶を技術に頼るようになっている」と語った。
なるほどー。わざわざ自分で覚えなくても大事な日付や情報を書き込んでおけるものが沢山ありますからね。

そんな中で僕は固定電話の番号は確実に言えます。
でも誕生日は言えない。相手の誕生日をいちいち覚えていられる人は凄いと思います。

僕はまったく覚えられないものが3つだけあります。

1つ目は誕生日。実は家族の誕生日もあやふやです。
自分の誕生日も3日前くらいに気づくこともありました。誕生日に関しては無頓着です。

2つ目はとても親しい人達以外の人の名前。
相手の印象で苗字にさん付けで呼んだり、名前で呼んだりしているので、両方は覚えていません。
「佐藤さん」だとは分かるけど、名前は何だっけ?ということがたまにあります。

3つ目は忘れました。

BREAK THROUGH Card System

マジックの話し
07 /10 2007
今日はRichard Osterlind氏によるシステムをご紹介。
ちょっと前に話題となった「BREAK THROUGH」です。
マジックの世界にカードシステムは無数にあります。新品の状態のデックも「スート毎順番通り」というシステムに組まれているわけですね。
それらはじっくりと観察されると法則性を発見されてしまうものもあります。

Osterlind氏のシステムに組まれたデックはじっくり見られても法則性を発見されることはまずありません。知らなければマジシャンでも無理でしょう。
しかし組んだ本人にはすぐ分かります。観客にカットしてもらったデックを上から順番に52枚すべて言い当てていくことも可能です。

おそらく読んで驚くでしょう。こんなことをよく考え付いたものだ、と。

「BREAK THROUGH CARD SYSTEM」
冊子にはシステムの組み方と解説、そしてシャフルとピークが幾つか、最後にトリックが数個解説されています。
カードトリックをよく演じている方であれば、この冊子に紹介されているピークの方法は非常に役立つものとなるでしょう。
解説されているトリックをいくつか紹介します。

Real Simple
相手の思ったカードを言い当てることが出来るというマジシャンは、カードを混ぜて一枚取ってもらいます。そして後ろ向きになり取ったカードを見て覚えてもらい、向き直ると同時にカードを言い当ててしまいます。

Cards in Pocket
マジシャンはカードをシャフルして観客に手渡し、後ろを向きます。
観客にカードをカットしてもらい一番上のカードを表を見ないままポケットに入れてもらいます。
続けてその次のカードも見ずに別のポケットに入れてもらいます。
振り向いたマジシャンはカードを返してもらいケースにしまいます。
この状態で誰も見ていないカードを2枚とも完璧に言い当ててしまいます。

Test Condition Card Trick
シャフルしたカードを観客に渡し、マジシャンは後ろを向きます。
観客に一枚のカードを思い浮かべてもらい、そのカードを探してもらいます。
カードが見つかったらそのカードが自分側にくるようにカットしてもらい、そのカードを取ってデックの中ほどに入れてもらいます。
マジシャンは振り返り、ケースの口を開いた状態で持ち、観客自身にデックをケースに入れてもらいます。ケースに入ったデックは観客に手渡します。
この状態から観客のカードを言い当てます。

以上のような現象が簡単に出来ます。使い方は無限です。
システムを使ったトリック全てに言えることですが、上記の現象も他のトリックも、このシステムを使わなくても出来ます。
ですのでどうせ使うならこのシステムの長所を効果的に使える演出が良いでしょう。

僕はこのシステムをどちらかというとメンタルトリックに適していると感じました。
バラバラにしか見えないシステムはメンタルマジックとしてかなり使えるのではないでしょうか。考案者もメンタルトリックを演じているマジシャンです。
メンタルトリックの場合、「マジシャンは何もしていない」ことが重要になってきます。
Osterlind氏の演出は良い参考になると思います。

メンタルトリックはやらない人でも買って損をするようなものではありません。
システムもそうですが、非常に有効的なピークが解説されているのでかなりお得です。◎を付けてお勧め。
システムの構造から、カードを知るときに計算をします。
といっても簡単な計算なので理解できればすぐ使えるようになるでしょう。
僕は解説を読みながらカードを並べている作業で早く計算できるようになりました。

今日のおすすめ

本の話し
07 /08 2007
僕が面白いと思った小説をご紹介。
今日の本は「ハンニバル」

ハンニバル〈上下〉
トマス ハリス / / 新潮社




作者のトマス・ハリスは約30年の作家人生において5作しか書いていませんが、どれも映画化されている凄い人物。
映画「羊たちの沈黙」はアカデミー賞を受賞しています。面白いですよ。

元精神科医で連続殺人犯のハンニバル・レクター博士を描いた物語。
「レッド・ドラゴン」「羊たちの沈黙」に次ぐ、第3部として書かれた「ハンニバル」、映画の方は面白くありませんが小説はグッドです。

連続殺人犯という単語からお分かりの通り、結構血なまぐさいストーリーです。
怖いのが苦手な方には難しいでしょう。
このレクター博士、いわゆる天才です。人は殺しますけど。
芸術を好み洗練された趣味の数々で、作中では過去何人もの女性を魅了したようです。

前作「羊たちの沈黙」で出会ったFBI捜査官のクラリス・スターリングをとにかく気に入り、この「ハンニバル」で二人は再会します。
前半の舞台はフィレンツェ、後半はアメリカとなっており、前半部の芸術性に富む描写の数々は、まるでその情景が目に浮かぶようです。

博士の並々ならぬ”趣味”をじっくり描いた物語。
花丸をつけてお薦めします。

「夜も更けて、唇をシャトー・ペトリュスで赤く染め、燭台には蜂蜜色のシャトー・ディケムをついだクリスタル・グラスを置いて、レクター博士はバッハを弾く」
「もはや何物にも遮られることなく博士は最後まで弾き終わる。そして生まれた甘美な沈黙は、シャトー・ディケムのように芳醇だった」

あすぱら

トマト・お酒・カードマジック好き。
最近はレザーアイテムをチマチマ作っております。