fc2ブログ

演出の違い

カードマジックの書籍から
12 /12 2008
バイト前に記事投稿。
今さっきTVでセロの番組をチラッと観ました。OPでGoldman氏の「メンタルヤーン」を演じていましたが、最初の数字をカードで選ばせるのが「いいなぁ」と思いました。
最初の煩わしい作業がスマートになりますね。

カードマジックの本から「!」としたものや「?」としたものを書いていく、の第、、、何回目かです。今日はラリー・ジェニングス氏の有名なトリック。僕よく演じます。

「Reaping the Aces (Aの出現③)」 Larry Jennings
オープナーに4枚のAを取り出すトリックを演じることは多いのではないでしょうか。

マジシャンは4枚のAを取り出しそれぞれデックの中に混ぜます。
観客にデックを自由に4等分してもらい、それぞれのパケットからトップカード(カットして選んでもらったカード)を取り上げ1枚ずつ見ていくと、なんと全てA!
4枚のAを観客が取り出してくれました。

カードマジック事典に載っている「Aの出現」は3つありますが、この作品が一番スマートで見た目も分かりやすく不思議だと僕は思います。
ところで、このトリックはジェニングスの名著「カードマジック入門」にも解説されているのですが、最初にAを混ぜるところは見せず、セットした状態から始めるとしています。
最初にAを見せない演出だと、観客からは(僕が観客だったら)、混ぜたAを自分が取り出すというよりも、より偶然的に突如Aが出現してしまったような印象を受ける気がします。

どっちがいいのでしょうね。僕は最初にAを見せると現象の予想がついてしまうと思うので、「カードマジック入門」に載っている、予めセットしておく演出の方が好きです。

どこかで見たことあるぞ?

カードマジックの書籍から
10 /01 2008
ちょっとだけ伸びていたアゴヒゲが気になり弄っていたらものすっごい血が出てきました。
これ、痕になっちゃうなぁ・・・・・

今日は、カードマジック事典から「!」としたものや「これ微妙」というヤツをメモしておこうの3回目くらいです。4回目かな?

「Stop Card(ストップ・カード①)」 Max Katz
カードマジック事典に1ページのみで解説されているとてもシンプルなトリックです。
名前からお分かりのように、観客のカードが観客自身にストップかけてもらった所から出てくるカードトリックです。

カードをシャフルして一枚覚えてもらいます。
このカードを戻して混ぜてしまい、観客にカードを渡します。
一番上から裏向きで一枚ずつマジシャンの手のひらにカードを配ってもらい、好きなところで配るのを止めてもらいます。
今マジシャンの手には観客の配ったパケットが載っていますが、そのトップカード(観客が配るのを止めたところ)を見せると、見事に観客の選んだカードなのです。

この類のトリックは沢山ありますが、これはかーなーりシンプルな見せ方ですね。
カードマジックに関して素人でないのなら大体予想できそうなトリックです。シンプルすぎるのも考えものです。

これを読んだとき、どこかで見たことあるような、と思いました。
確かに見たことがありました。
このトリックは以前紹介したONE FOR THE MONEYと、まぁ、「よく似ています」。

しかし実際に観客から見た現象はGoldmanの作品のほうが良いと思います。
Goldmanのあのトリックは、最初にカードをアレする方法や、演出として「マジシャンが客のカードを知る手段は絶対になかった」と深く印象付けることが簡単にできます。
また観客自身にやってもらう仕事が多く(マジシャンはカードに触れなかった、という印象を受けるはずです)ワントリックだけ見せる場合になかなか最適かと思います。

今回の事典から持ってきたトリックはスタンダップで見せる場合に良いかもしれませんが、どことなく「マジシャンがカードを操作した」と思われてしまいそうな見せ方かもしれません。
サクッと何か見せるときはいいかもしれない・・・かもしれない。
Bill Goldmanの冊子も次をそろそろ書こうと思っています。
次は「ブーメラン」になるでしょう。あと使用感もそろそろ。

そんな簡単に言うほど刺さらない

カードマジックの書籍から
07 /23 2008
「うだるような暑さ」の「うだる」って、なんて的確な表現だろう。うだる。
漢字で書くと「茹だる」、夏のコンクリートジャングルの中、ジリジリ茹でられるようなあの不快感にピッタリです。

カードマジック事典から。

「Stabbed in the Pack(差し込んで当てるカード③)」 John Benzais
カードマジック事典に載っている「差し込んで当てるカード①」はマリニの「Card Stab」なのですが、あれは「差し込む」というよりナイフで「突き刺す」カード当てですよね。
まぁいいや、この③のトリックはアクロバティックで難しそうです。
試してみましたがなかなか上手く成功しません。

最初にデックから「3」のカードを1枚取り出しておきます。マークは関係ありません。
デックを観客にシャフルしてもらい、好きなところでカットしてもらいます。
カットされたカードを覚えてもらい、元の位置に戻してデックも元通りにしてもらいます。フォースは使用しません。
そしてデックを一度リフルシャフルして返してもらい、マジシャンも一度カットします。
デックをテーブルに置き、マジシャンは最初に出した3のカードを持ってカッコよく構えます。
手に持った3のカードを投げると、カードはデックの真ん中くらいに差し込まれます。
そしてカードが差し込まれたところから観客のカードが出てくるのです!スゴイ!


若干の保険は用意されているものの、全ては演者の技量に掛かっているトリックです。
上手く演じれば大喝采です。
確かにスゴイのですが、果たしてテーブルに置かれたデックへカード投げつけて簡単に刺さるのか?と思い、やってみました。

やってみましたら、驚くほどカードが刺さらない。
強く投げるとたまに刺さるのですが、そうすると狙いが全く付かないのです。
そうして何回か投げているうちにカードの端が潰れていくのです。

似たようなトリックがカードカレッジの4巻に、マーローの作品に手を加えたトリックとして載っています。カードを投げて4枚のAを探し出す、というトリックです。
そのトリックは練習してみると意外にも上手くできるので面白いですよ。Old STUDの使用感に、「別バージョンのOld STUD」について追記しました。
別バージョンのOld STUDが欲しい方は下まで読むと。。。。。[終了しました]
カード別使用感 Old STUD Playing Cards

紙袋の中のカード

カードマジックの書籍から
06 /16 2008
左ライフログの表示がおかしいのですが、何故でしょう。
数が多いと画像表示の具合が悪くなるのかな??


カードマジック事典でなんだか面白そうと思ったものをメモしていく、の2回目。
「ENCYCLOPEDIA OF CARD MAGIC から」というカテゴリを作ろうと思いましたが、名前が長いので短くして「ECMから」にしようとしました。
でもそれだと「ENCYCLOPEDIA OF COIN MAGIC から」と同じなのですよね。
どうしようかな。

「It's in the Bag (紙袋の中のカード)」 考案者記載無し
地味なのか派手なのか、演じてみないと分からないトリックだなぁ、と思ってメモメモ。

デックをポケットに入れ一枚ずつ取り出していきます。
観客にストップをかけてもらい、そのカードを覚えてもらいます。
カードをポケットから全部取り出してシャッフルしてもらい、紙袋に入れます。ついでにカードケースも入れちゃいます。
マジシャンは、紙袋から一瞬で選ばれたカードを取り出してみせる、と言って手を入れます。
ところが取り出したのはカードケース。
ケースを観客に開けてもらうと、なんと選ばれたカードが出てくるのです。

別のカードトリックを演じてからこのトリックに入る、と書かれています。
最後に演じるにはちょっと地味?でも最後くらいしか演じる場は無さそう?な印象。このカードってちょっとバブリーですよね。

ENCYCLOPEDIA OF CARD MAGIC から

カードマジックの書籍から
05 /21 2008
「牛乳の試供品どうですか~?」というおじさんが来た。
ははぁ、そういって押し売りする気だな、そんな簡単に買うものか!
と思って出て行ったら牛乳4種類と説明カタログくれた。すぐに帰った。いい人だ。


カードマジックを嗜む方々ならほぼ間違いなく持っていると思われる高木重郎さんによる名著「カードマジック事典」は20年以上前に書かれたもの。4000円。
「マジック編」には180を越すトリックが解説されているとっても役立つ良い書籍。

でもこの名著には不満も感じています。
まず目次です。
例えば、「Homing Card」の解説を読みたくても、目次にはその名で書いてありません。
Homing Cardは「ポケットへ通うカード②」と書かれているのです。②ということは①もあるわけでして、さらに③も④もあります。
これらの「ポケットへ通うカード」にはヴァーノンのトラベラーもあればサイ・エンドフィールドのカード・トゥ・ザ・ポケットも含まれるのです。
①なのか②なのか③なのか、目次を見てもどれがHomingCardか分かりません。

それから、解説がひどくあっさりしているトリックも多数あります。
ページを跨って上半分程度で解説されているものなど、「こんなトリックあったんだ」と後で気づく時もあったり。

こんな面から、カードマジック事典を改めて読んでみると意外なトリックが意外な所に書いてあったりして面白い。僕にとっては何度も読み返す本となりました。
すると、「コレは演じたこと無いけど面白そうだ」というものも見つかります。それをメモ程度に紹介してみようと思います。完全に僕自身のために。

「The Queen's Soiree (集まるカード③)」 Dai Vernon
「クイーン達の夜会」という洒落た名前のトリック。
結構有名ですけどコレ人に見せたことがありません。カード以外にマットと、はがき程度のカードが必要なので予め準備してないと見せられません。

マットの四隅に置いたクイーンにポストカードを被せ、一枚のクイーンのもとに他のクイーンが一枚ずつ集まってくるトリック。コインアセンブリーのカードバージョンのような。
カードは絵札を使うので何かストーリーを盛り込んだ方が楽しいかもしれませんね。

コインアセンブリーと決定的に違うのは、スペードのQはハートのQに見せかけることが出来ないという点。コインならAコインとBコインの違いはありませんからね。

でもそこはさすがにダイ・ヴァーノン、あっさりと分かりやすい現象。裏でやっていることも小ざっぱりしたスマートな手順です。
この「集まるカード」は6種類解説が載っていますが、読んだ限りではこの作品が一番好き。「ENCYCLOPEDIA OF CARD MAGIC から」は、記事が増えそうならカテゴリ分けしよう。

あすぱら

トマト・お酒・カードマジック好き。
最近はレザーアイテムをチマチマ作っております。